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常なほどの蜜月関係をアピールする日米首脳。日本の総理大臣にとっては異例尽くしの歓待で、日本のみならず世界中のメディアが好意的には報道するものの、「?」というニュアンスを隠せない。すっかり気分を良くしてるのは日本のマスコミと政府与党の政治家、そして茶の間で見ている多くの日本国民といった感じだ。
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従来では絶対にあり得ない大統領専用機への同乗、自費をアピールする別荘への招待、会員制高級リゾートでの食事、そしてゴルフ。その親密ぶりをアピールする握手シーン。だが冷静にみれば、いかにも「意図的な演出」という感覚が否めない。
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この首脳会談をみて、大部分の投資アナリストは「日本株は日経平均¥20,000へ」と書かざるを得なくなった。通商交渉は副大統領と副首相に任せる、為替問題は相互の財政当局に任せる、という株価や為替に影響のある部分をすべて封印されてしまったから、書き様がなくなってしまった。

だがこうなるように日本はとんでもない「貢物」を用意した。GPIFによる米社会資本整備への投資だ。具体的にどのような形で行われるかは今後の交渉次第で、巷では「10兆円規模」とも噂されているが、恐らくその程度では済まないだろう。
どこの世界でも自国に投資しようというスポンサーを歓待するのは、当たり前のことだ。特にアメリカでは、投資家は神様なのだから。
 

首脳会談に先立って安倍首相は、トヨタ、ホンダの社長と会談(公式には否定しているが)を行っている。そして、首脳会談後の共同記者会見ではしっかりと「トヨタは70%、ホンダは90%、メイドインUSA」と発言した。だが、米国の対日貿易赤字の大部分が自動車が占める。トランプ大統領の保護主義政策を実現するためには、米国自動車メーカーの復活を抜きにしては語れない。現実にフォード、GMは海外工場計画を国内に変更した。ということは、日本からの輸出による米国販売台数を制限するのは当然であるし、それは自主規制という形をとる可能性も高いが、いずれにしても「アメリカで販売したければアメリカで作れ」という要求は推測するまでもない。

この日米首脳会談と同時に、トランプ大統領は中国習近平と電話会談(100分近いものだったとされる)を行った。安倍首相がアーリントンで献花をしている最中に、中国と和解している。悲惨なのは台湾で、「一つの中国政策」を容認してしまえば、台湾は完全に「梯子を外された格好」である。その理由は極めて単純でおそらく中国は「米国債売却」を匂わせたのだろう。いま、中国に米国債を大量売却されると、トランプ大統領の政策はすべて水泡と化す。クリントンーオバマという民主党大統領は、自らの政治資金の為に中国をとてつもない化け物に変貌させてしまった。

冷静に考えれば、アメリカの首根っこを押さえているのは、大量の米国債を保有する日本中国なのだ。そのことを、誰よりも意識せざるを得ないのは米国政府首脳である。したがって、米国は南シナ海問題では強硬な姿勢を前面に押し出しているが、中国において習近平でさえ制御できない軍(人民解放軍)を米国に牽制してもらうことを、習近平側と話ができていると見れなくはない。年々悪化する中国経済において軍事費の増大は命取りになりかねない。いま、中国経済が決定的に危機におちいるような事態になれば、もっとも困るのは米国そのものだからだ。

そしてその見返りとして、中国におけるドイツ車と日本車のシェアを米車に振り向ける・・・そういう交渉を明らかにしているだろうし、そのために中国製品に対する高関税を連呼している。米国車が中国でしか売れないことは、トランプ大統領も承知しているはずだ。

本質的な問題として、日本経済は米国市場をFTAによって制限されれば活路を失う。中国経済が散々な状況で、欧州も極めて不透明な現在、TPPは日本経済の生命線だったはず・・・。ところがトランプに一蹴されてしまって、なおかつ自動車で米国輸出を制限されれば、経済成長は極めて困難な状況になる。そこに為替政策がリンクしてくる。

おそらくFRBは、従来の利上げ路線に対し極めて困難な状況に陥ったはずだ。米国経済が保護主義に転換するとすれば、利上げは決定的なドル高要因となる。そしてそれは米国の企業活動を圧迫し、米国製品の海外販売はほぼ壊滅的になり、グローバル企業の業績は悪化するだろう。また利上げが債券市場に与える影響はすでに無視できないレベルになっている。民主党政権時代の財政モデルが180度転換しようとしている今、利上げは直接的なリスクになり得る。

日米首脳会談を楽観視するのは、日本市場にとっては危険だと思う。仮に、海外投資家が今後の日米交渉において、米国輸出減少と円高によってリターンが得られないと確信すれば、利益確定に大きく動く可能性がある。米国輸出比率が10%と少ない7267ホンダの株価と、30%のトヨタの株価がそれを物語る。

いまの日本経済の置かれた状況は、四面楚歌なのかもしれない。

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