意味不明で素人の我々には、なぜアビガンが新型コロナに効果があると分かっているにもかかわらず、特例承認が受けられないのか、そして安部首相はなでレムデシビルの5月特例承認に言及したのか?

現在レムデシビル第3相臨床試験を行っていて、今日「主要評価項目を満たす」というニュースが出た。 それを受けて米国市場、および特例承認に言及した日本市場はCFDが大幅高で推移している。特に日経平均CFDはなんと高値¥20,414まであった。火曜引け値から¥500以上のGU幅だ。

レムデシビルは米国のギリアド・サイエンス社がエボラ出血熱ウイルス対策、そしてSARS等のコロナウイルスの治療薬として開発したものらしいが、まだこの薬を承認した国はないらしい。しかし大掛かりな臨床試験を行っていて、第3相臨床試験というのは治験の最終段階で、ここで有効と認められ基準をパスすれば、後は同社が承認申請を提出して、認可という運び。


治験にも通常長い年月がかかるが、承認申請から認可まで、さまざまな審査の必要があり通常は1、2年かかるもの。しかし今回はこれだけ新型コロナの感染が全世界的に広がって、多くの死者も出ている状況、そして全世界中の経済が破綻の危機にある状況では、極めて短期間で認可する以外に選択肢がない。

そうした準備はすでに米国でかなり進んでいて、それを受けての安部総理の「間もなく薬事承認が可能となる見込み」という国会での発言につながっているのは間違いないが、それ以上に厚労省に対する事前の圧力という意味合いのほうが強いと思う。

いま、これだけ国民が新型コロナで悲惨な状況に追い込まれているにも関わらず、厚労省はアビガンの特例承認を認めないのだ!理由はアビガンに関しては十分にインフルエンザウイルスに対しても、今回の新型コロナウイルスに対しても効果があることが分かっていて、なお副作用があることがはっきりしているために、インフルエンザに対しては「条件付き承認」という形にとどまっている。

その副作用と言うのが胎児の「催奇形性」で、妊娠中またはこれから妊娠予定の女性や生殖可能性のある男性に処方できないから。 厚労省は以前のサリドマイド児のような大問題になるのを極端に恐れているから、安部首相といえど首を縦に振らないらしい。現在アビガンは患者本人と担当医が希望し、医療施設の倫理委員会で承認された場合のみ、「観察研究」の名目で投薬は可能ではある。

インフルエンザでは承認されていても新型コロナに対しては第3祖臨床試験から「適応追加」として試す必要がある。


それらの流れを考えると、安部首相はレムデシビルのほうが早くと特例薬事承認できると考えているし、事前に発表することで世論を味方に厚労省を抑え込もうということかもしれない。

いずれにしても現時点での新型コロナの状況を考えれば一刻も早く特効薬とはいかないまでも効果の認められた治療薬が欲しいに決まってる。もう限界を超えそうな世界経済の状況を考えた場合、一刻も早く経済活動を再開させないといけないし、もちろん人命も救わないといけない。

さらにはワクチン開発が世界的に物凄いパワーで進んでいるらしいし、ほぼ年内には量産開始されそうなワクチンが数種ありそうな状況にこぎつけてる。とにかく新型コロナを抑え込むことは人類の英知を結集して臨んでるプロジェクトだからね。

株式市場がレムデシビル第3相臨床試験の結果がポジティブならば、当然歓迎して上昇するだろうしね。