濁った真水は飲めないぜ!
おはようございます^^
高値$23,617から安値$22,634までの約$1,000のフリーフォール!今の株式市場を支配するのはAIだと言われている中で、しかも大半のディーラーやファンド・マネージャが在宅ワークを強いられている中、確かに株式市場はとんでもない方向に動いてしまう。
そして厄介なことだけど、大きく変動する原因が全く分からないという困ったことがしばしば起るからね。6日の$1,627上昇もまったく分からないけれど、昨夜の高値$1,000上昇というのはもう、投資の域を完全に逸脱したマネーゲームといった感じだった。
けれども、今回のこの相場、金融緩和をジャブジャブにしたからそれで経済が持ち直すという性質のものじゃない。なぜなら金融緩和で供給された資金の大半は、ファイナンスの維持に費やされるだけだから。大きく棄損した株式や債券の穴埋め、企業の社債償還、そして悪化した業績等々金融システムを維持するための苦肉の策でもあるからね。
それでも新型コロナが収束して通常の経済が戻る目途は全く立っていないし、多くの場合都市機能すら回復は程遠い。つまり、経済は持ち直すどころか時間とともに悪化してゆくばかりだからね。そして数字となるのに時間がかかるけれど、致命的なのは個人消費の落ち込みで、今週の失業保険申請件数の予想は500万件となっているし、さらに時間がたつにつれ雇用も悪化するだろう。
そんな中、「不況下の株高」と騒いでもどうしようもないし、いかなAIといえど状況をみて変数を変えてくれば、一方的に下落することもある。今の市場で大きなリスクを覚悟でAIに任せて相場を吊り上げるようなことは、とてもできるものじゃない。
なので金融ジャブジャブ相場に回帰しようとする動きから、やはり実体経済を考えるファンダメンタルズ相場に戻らざるを得なかったというのが昨夜の米国市場の動きだったのかもしれないね。
そこで日本市場だけど、率直に言って安部政権の新型コロナ緊急対策は、空振りに終わる公算が大と見える。第一限定的な現金給付ということで、真水が濁ってるよ。しかも、キーになるであろう消費税減税は全く遣る気配なし。事業規模108兆円というのは、結局のところ大企業、中小企業の大きく開いた穴を埋めるためのもので、しかもバランスシートは格段に悪化する。
これで消費が維持できると思ったら大きな間違いだろうと思うね。こんな状況になってまでまだ消費するのに税金がかかるみたいな悪政を継続するつもりかよ!と山本太郎じゃないけれど本気でそう思うよ。
日経平均CFDは昨夜、高値¥19,886と¥20,000を目前にして後ずさり。やはり¥19,000のレジストラインは生きているね。
非常に難しい相場だけれど、今日の日本市場は安部政権の政策評価になるわけで、昨日ある程度ショートカバーされただろうから。あまり評価はされないと思うけどね。