カテゴリ:
「株は節目で買い、節目で売る」師匠が俺に良く言ってた言葉なんだ。

上昇相場になると、高値圏では「利食いと買い」「空売りと買い戻し」が交錯するよな。今の日本市場のザラバなんか、大きなロットが板にちょくちょく出現する。俺がよく弄る8306三菱UFJなどは、9月頃までは売り板の節目でもせいぜい20万株程度だった気がするが、このところ上値の節目では50万株100万株という大ロットの売り板が出現するようになった。さらに言えば、引け成りの枚数も非常に多く、前場は大したことは無いにしても大引けでは600万株800万株というとんでもない枚数が出来てしまうよ。それほどに売買が活況になったと言うことでもあるんだが・・・。
2
(師匠違いだけど・・・苦笑)

実際ザラバの板で10万株の売り買いは結構大変だと思うよ。そして0.1刻みになったんで大きなロットは成り行きになった。だが、売り買いともに板が出来る前にドンドンと売買が先行してしまうので、相当に目まぐるしく動いているように見える。けれど、良く見ると株価の節目、節目で大口が取引しているのが分かる。

また小型株なんかだと、板の動きは100株単位と非常に小さいところに、数千株という売り物や買い物が出現する。出来高が一日で1万株、2万株の板に5000株も売り物が出ると、ゲンナリすることが良くあるけどな。たとえば、地合いが買いに傾いてくると、この大きな板を取ってくるし、売りになればあっという間に売られる。なので、大きな板に乗るのは意外に有効な戦略なんだよな。

昔、師匠について取引していた頃の俺は、大きな板が出現するとゲンナリしたんだよ。そして必ず大きな板の前で売買していたんだ。そうしたら師匠は、
「大きな板がでたら、その前であまり売り買いしないほうがいい」
と言うわけ。
「どうしてですか?(大きな板が邪魔で)売買出来ないよ」
と俺が言うと、
「大きな板は、クロスと呼吸なんだよ。大口同士がザラバを使って取引するのをクロスというし、相場が傾いたときに一気に反対玉を出すのを呼吸というわけ。どちらも意外にあっさりと成立するから見てなさい」
と師匠は言った。俺にはその意味が分からなかったんだ。

たとえば大きなロットの玉を売りたいとき、ザラバで売れば値を崩す。そんな時大口は証券に打診するんだって。急いでいるときは買い手を探してもらってザラ場で売買してしまう。だいたい売り手の事情である場合が多いから、クロスが出たら、株価は結構上昇する可能性が高いらしい。逆に、証券経由でなくてたとえば投資顧問みたいな、そんな玉の場合は「解体」の可能性が高いから、クロスが出ると株価は大きく崩れると。要するにそういう、特別な取引がザラバで行われているわけだから、それを見極めるべきだと師匠は言った。

「そんなの、板見てるだけじゃ分からないですよ」
「そりゃそうだが、怖いのは分かる奴がいるってことなんだよ」
「たとえば?」
「その取引を知ってれば、それに乗じてひと儲けを企てるのが人情だろう?」

そういうのって素人にはとても見分けがつかないよな。けれど、小型株なんかで、CB発行してたりする企業が結構あるんで、その場合は「いいようにヤラレルよ」って言ってたし、俺もそれは理解出来るよな。たとえば3686DLEという銘柄で、会社はM&Aによる運転資金不足を補うために、野村証券を引受先として「行使価額修正条項付き新株予約権」を発行したんだ。これねぇ・・・CBの中でも最も手強い部類のCBなんだが、この会社は過去に16回もこれをやらかしてる。如何にも「会社にとって有利な資金調達」みたいに思わせるんだが、実際には貸株契約みたいなものも同時にやるのが常套手段で、それでいいように株価を弄られると。
今回も発表で大きく値を崩したが、何故か株価は戻った。これは理論的におかしいわけで利益が希薄化することは、無視されてるんだよ。長期に渡って資金が必要な時に会社がこれを発行し・・・なんてのは、株主無視のふざけた資金調達だからな。俺はこの企業を見限った。

「じゃ師匠、節目で売買っていうのは?」
「理屈を言うと、板ってのはオークション形式で、つまりは売り買いの合意で価格形成されるわけで、そこには、ほらっ、心理的な要因がたっぷりと入りこんでるんだな」
「そう言うのは理解できるけど・・・」
「たとえばちょっと大きな玉を売買したい投資家がいたら、多少たかくても安くても、大きな板にぶつけようとするだろう?」
「なるほど・・・」
「節目ってのは、目標なんで、売りやすくて買いやすいんだよ」

確かに言われてみれば、その通りかもと思ったし、以来活況な板の場合節目での売り買いが俺は圧倒的に多くなった気がする。たとえば今年の7974任天堂のポケモンGO相場の時は、俺はほとんど節目での売買だったよ。いまも8306三菱UFJは節目が多いと思う。

「上値の大きな売り玉をブレイクしたら、その上は買わないほうが良い。また下値の大きな板をブレイクしたらその下は買い。」
「なるほど・・・」
「いいかい?板ツキっていうんだが、これを粗末にしなさんな」
「はい・・・」

流石に師匠クラスは奥が深いと思ったよ。実際の現場でやってた人の言葉なんで、アルゴ全盛のいまだって十分に通用すると俺は思うね。
 

【株太郎 株式投資ブログ3部作】
株・愚痴の裏道(新作)
バブルだな・・・俺は後悔しきり19日記事
株・短期の花道(新作)
小型好業績割安銘柄をフォロー21日記事
株・修羅の道(メインブログ)
日本株を読め!【2016.11.19】
強気が継続
いま、そこにある危機【2016.11.13】
トランプ危機はこれから
あなた、有名人ですから

小池東京都知事 結局何もしていない!?6日記事
Anomalies & Fabrications 
政権の根幹に関わる電通の強制捜査7日記事