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よって、いくら金融緩和をしても投資そのものが増えなければ、経済成長はないし、経済成長が鈍化するプロセスでは、金利が下がって当然なのだが、世界の中央銀行は膨大な資金供給を債券(国債等)買いオペによって行い、さらにサブプライム危機以前よりもはるかに膨大な債券バブルを引き起こしてしまった。そして新たに膨大な過剰流動性を産んでしまったが、経済の成長鈍化が新たな金利負担を増やすことになり、それを支えるためにさらなる金融緩和に踏み込まざるをえないという悪循環に陥ってしまっている。
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(QEによって急激に拡大した米国マネタリーベース)

その金融緩和の悪循環から脱出を試みているのがFRBと言うことになるわけだが、FRBイエレン議長致命的なミスは・・・金融政策決定に際して「雇用統計」を重視し過ぎていることだろう。

そもそも米国雇用統計は統計としては極めて不完全かつ偏重した統計であるということ、そして基本的に雇用とは遅行性の高い指標であるということを考慮すべきなのだ。もちろん、高名な学者でもあるイエレン議長は、俺などがいうまでもなく十分に承知していることだろうが、それでも、雇用統計重視の姿勢を変えないのは、つまりは「利上げをしたくない」のだろう。

すでに米国の雇用はピークを打って下り坂である。しかも企業業績の伸びも鈍化し、GDPの成長率も1%台に突入しようとしている。まさか、この状況で利上げをしたらどうなるか・・・知らないはずがない。
(米国ダウ10年月足チャート)
dau10年
(米国ダウ6ヶ月日足チャート)
dau6月
米国ダウの10年月足と6ヶ月日足チャートを掲載した。サブプライム危機以降ダウは8年間、ひたすらに上昇を続けた。その理由はFRBのQE1~QE3に至る金融緩和によって膨大な資金供給を行ったことと、後半は欧州危機、日本の低金利政策によって、ドルに資金が流入したこと。だが、BREXIT(今年6月)以降のこの異常な値動きは、欧州からの資金移動の結果と見るべきだが、それで史上最高値を更新したものの、すでに2ヶ月近くハイボラで揉み合うという異常な展開が続いている。

俺としては10年チャートでいうところの2015年と今年の2度の急落場面で、本来はトレンドが転換すべきだったと思う。だが、欧州危機によって資金移動が発生したために結果として8月に最高値を取ったが、これは「付録」だろうと見る。
米国市場は明らかに利食いを迷っている。米国株のPER21.3  PBR2.9はやはり高過ぎる水準と言わざるを得ないだろうし、そのことは投資家も十分に意識していると思われる。だからこその持ち合いなのだろう。
(ちなみにポンドが急落中の英国株はPER24.7 PBR2.0とポンド安に相乗りしての高値圏ではある。)
その資金流入が続く米国株でさえ、昨年からのパフォーマンスは大きく陰りを見せている。そして現在は8年間の上昇の最終局面での動きと見るのが妥当と考えざるを得ない。

これが過剰流動性の限界である可能性は、想像以上に高いだろう。直近では持ち合いの下抜けが見られ、さらに引け値で下抜けた場合、株価の位置からして相当に深い下げを覚悟する必要がある。そのことが、拡大解釈され金融緩和経済の限界と見られた場合、株価暴落の可能性も考慮する必要がある。
具体的には12月にFRBが利上げをするとなれば、今年の年初同様年明けから本格的な下落相場入りすることは、まず間違いない。こうしてチャートを見る限り過剰流動性相場は株式にしても債券にしても、限界を迎えているのは、明らかだろう。

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