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(世界の低金利国:色が濃いほど低金利)

恐らく世界経済は・・・中銀の金融緩和による止血のお陰で、表明上は世界金融危機(サブプライム危機)から回復したように見えているだけ。
そしてその効果が薄れる度にさらなる金融緩和をすることしか方法が無く・・・資本主義市場初めて、世界は未曾有の同時低成長時代に突入してしまった。もはや資本主義の拡大・成長は望めないだろう。

こんなことを書くと「何を寝ぼけたことを!」と言われそうだが、最近は本気でそう考えているからこそ、退場しようか真剣に悩み続けているわけだが・・・。

そう考えるにはいくつか理由がある。

もしも、経済そのものが、従来の経済原理(成長法則)にしたがったものであるなら、これだけジャブジャブとゼロ金利の資金供給をして投資が活発化しないはずはないし、物価が上昇しないはずもない。ましてや日欧のようにマイナス金利政策まで導入して無尽蔵に経済活動をするための資金供給を行っているにも関わらず、実質的な経済成長ははっきりと「ゼロ」~「マイナス」である。
これは何を意味するかと言えば、従来の中銀の金利政策がまったく通用しないほど実体経済は後退しているということだ。実体経済が成長しない決定的なファクターが存在するとすれば、いくら金利を下げても景気浮揚効果は出ない。にもかかわらずECBにしても日銀にしても、この見せかけ上の僅かな経済成長のために、無尽蔵に資金供給を続ける腹積もりだ。そして、その結果はすべて無駄になる可能性が高い。
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(何故か嬉しそうな黒田スッポン、「お綺麗ですね」と義理言葉をかけたドラギと「何年ぶりかしら」とまんざらでもなさそうなイエレンムーン)

だがそれ以上に懸念されるのは「金利の罠」だ。そもそもマイナス金利とは現在の100万円が将来80万に減ってしまうことを意味する。ゼロ金利ならば現在の100万円は将来にも100万円のままであるということだ。これが従来のようなプラス金利であれば100万円は120万円になるはずだったのに・・・。
ところが、資本主義下では市中金利は必ず(金融機関の経費や利益が上乗せになり)政策金利よりも高くなる。ということはつまり、優良なローンであれ融資であれ、基本は「ゼロ金利」はあり得ず、金利は硬直化することになる。現実的に過去の社債であれば数パーセント、最近のローン金利も1%以上は確実に支払うことになっている以上、僅かな経済成長で消費や融資が伸びるはずがない。

世界経済の成長率は確実に「ゼロ」に近づきつつある。だが、金融緩和によってもたらされた過剰流動性は株価を押し上げ、未曾有の債券投資を促進してきた。米国経済が表面上好調である裏には、爆発的に増加した社債の発行による企業の資金調達があり、そしてローン債券、社債等の金融商品が膨れ上がって利回りの良い金融商品となってさらに溢れた剰流動性を飲みこんでいるからである。そしてそのどれもが、実体経済の成長率よりも、金融機関の貸出金利よりもはるかに高い水準なのだ。個人も企業も、そして投資家も、より有利な資産運用や資金調達を選んだのはいいが、実体経済の成長が伴わなければ、その金利を負担することが出来なくなることは明白だ。
そして額面で約束されている債券の将来価値が棄損される見通しとなったとき、すなわち企業業績が成長を失った時、社債は売られる。

また、経済成長が止まり、個人所得の伸びが終了してしまうと、ローン債券は売られる。さらには、利上げによって債券の市場価格が下落すれば、償還を待つ債券が売られる。

以上のように考えれば、中銀の金融緩和政策とは、経済成長が鈍化のプロセスに入ると明らかに利払いのための資金供給であることがわかる。仮にいま、テーパリングを行えば、半年もしないうちに欧州、そして日本は深刻なリセッションに陥るだろう。事情は米国でも同じであるはずだが、FRBはテーパリングとして「利上げ」を選択した。本来債券やCP買い入れの減額から始めるのが筋で、利上げは最後の手段のはずなのだが、それが出来ないのは、未曾有に膨れ上がった債券市場に触れたくないからだ。

(後編に続く)

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