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8月米雇用統計を受けて、米国株式市場では「9月利上げ」に対する見方が割れた。ダウの上昇を牽引したのは年内(12月)利上げ派で、目先(9月)は見送りと予想し「買い」に出た。一方「今回の雇用統計は悪くない」として依然として9月利上げとする(株式市場に対する)弱気派は、当面の利食いを確定させた。それでも前者の方が優勢であるために、ダウは後半利益確定を押し戻して$72高で引けた。
(米ダウ日足チャート)
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日足チャートでは、雇用統計を受けた上昇で再び上昇に転じたが、25日線まで押し返される形となった。こうなると、ダウはそれ相応の材料が出ない限り、新値を獲ってゆくのは難しいと考えたほうが自然で、9月20、21日のFOMCまでには恐らく「三尊天井」を形成してくると見る。
景気指標に関しては、個人消費の底堅さの半面、企業動向は弱含みであることからして、相対的にはマチマチの印象だ。

個人的には9月利上げの可能性は十分にあると見る。FRBは昨年、中国・上海市場の暴落を受けて9月利上げを見送った。9月にジャンク債の大量償還もあって債券市場への波及を懸念したという事情もあった。その結果12月に利上げを先送りし、年明けからの大幅下落に見舞われてしまった。結果論になるが、利上げのタイミングは昨年の6月だったと思う。このブログでもそれについては何度も記述が残っている。それを決定できなかったイエレン議長は、ハト派とは言え、今回同じツテを踏むとは思えない。金利の正常化へ舵をきったなら、9月以外に利上げのタイミングはないのだ。

一方、雇用統計後の為替の動き、そして日本株先物の動きはまさに「9月利上げ前提のまま」と言える。18万人の予想コンセンサスに対し15.1万人増というのは、8月としては異例なまでに強い。しかも、6月、7月と大幅増を受けての反動も予想された8月に、これだけの数字を出すというのは、労働市場が極めて堅調であることを意味している。その見地に立てば、異常に見えた為替と株価先物の動きは分からないでもない。
(CME日経225先物日足チャート)
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三角持ち合いを陽線6本でぶち抜いて来るという、非常に強い動きで上放れたCME先物。昨夜の雇用統計で円買いが一気にポジションを閉じ始めた様な気配濃厚だ。
為替が円安に振れると、利益を維持するためには、株価を引きあげるしか手はない。好調に推移した日経平均ドル建てだが、日本市場の円建て位置からして割安に放置されているため、さらなる余剰資金の流入が起こる可能性が高い。
海外勢にとっては9月22、23日の日銀政策決定会合における政策見直しに対する期待感が一層高まるだろう。

(日経平均日足チャート)
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日経平均先物¥17,125、日経平均CFD¥17,124で返ってきたことからして月曜は大幅なGUスタートになる。
目先利益確定の動きが出やすく月曜は陰線になると思うが、今回は出来高が集中している¥17,000までの価格帯を抜けることで、三角持ち合い上放れは確定し、日本市場は底打ちとなる。
ここからの上値予想は短期では非常に難しいし、長いレンジで考える必要があると思われる。

(日経平均2年週足チャート)
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アベノミクス停滞期に入り、底打ちを模索していた日経平均は、持ち合いを上放れれば¥17,600~¥17,800が目標レンジとなる。その牽引役となるのは恐らく、日銀の新たな金融緩和策であることは確実な情勢だ。売りに売りまくった海外勢もこのタイミングでは「大きく買い展開」してくると思われる。現状の日本市場の需給はあまりにタイトだ。

この週末、雇用統計によってサプライズな値動きを見せた株式市場だが、これで昨年11月から長く続いた「売り場」は終了したと見るべきだ。これで問題となるのは、日中関係であり、尖閣をめぐる対立が収束すれば一気に海外勢は日本株を買い戻すだろう。韓国同様に経済の疲弊が止まらなくなった中国が、どこかのタイミングで妥協するのか、はたまたG20終了後に本格的に牙をむいてくるのか・・・。日本株の上昇阻害要因はあるものの、基本的な方向性は見えたと言ってもいいのではないか?

というわけで、来週に日本市場の予想は
日経平均¥17,400
ドル円:¥105
を予想します。

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