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(FOMC開催の様子)

ジャクソンホールの講演でFRBイエレン議長は、年内利上げの論拠は「ここ数カ月で強まった」という認識を示した。だが、一瞬為替は反応したものの、それほどの動きは示さず。従来からの認識の継続であって、タカハ的な発言ではなかったことで「9月利上げ予想」は高まらなかった。
ところが、フィッシャーFRB副議長が、TVインタビューで「年2回の利上げを肯定し、イエレン議長も同じ考え」と発言すると、ドル買い方向へ一気に傾いた。
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(理事のまとめ役であるフィッシャー副議長が実は実権を握っている)
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(FRB全景)

FOMCは合議と言っても、政策の決定権は議長、副議長、理事3名によって決まる。本来理事は5名が定員であるが現在2名は空席である。FOMCそのものは、これにニューヨーク連銀を含む地区連銀総裁5名が加わり、10名(本来は12名)の合議だ。ただし、議長、副議長、理事は基本的に同一政策支持であるために、イエレン議長は5票(過半数)を握っている状態と言える。

現在FRB(FOMC)の政策でこれほど市場が揺れるのは、つまりは理事が2名空席のままであるから。 これは諸説あるが、基本的には様々な圧力によってオバマ大統領が任命しないまま(できないまま?)今日に至っているだけで、おそらくFRB議長権力への牽制の意味があると思われる。

当然のことながらイエレン議長は、ある意味ではFRBの神輿であって極端な経済変動を防止するためにハト派議長を担ぐ思惑である。したがって、実権は理事をまとめる副議長が握っているというのは、ある意味では公然のことであり、フィッシャーのTV発言に市場は敏感に反応した結果だった。

その結果、ダウは利上げを嫌気しての▲$53だったが、ドル円は¥101.84まで急落、その結果日経平均先物は¥16,590と久しぶりに¥200以上のGUとなった。
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(胸元が厳しい?コラージュのイエレンムーン 笑)

さて、今週末の日経平均を¥17,200、ドル円を¥102.50と予想しまたしても大きく外してしまったわけだが、25日、26日と連日の日銀の707億円ETF買い入れにも関わらず、¥236下落したことが大きかった。これではっきりとしたことは、日銀のオペレーションでは株価は上昇しないという事実だ。そして介入時期も含めて日銀オペで株価が上昇すると読んだ結果、大きく外してしまった。
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(フィッシャー副議長のTVインタビューで噴き上がった日経平均と売られたダウ)

となると、日本市場は為替連動相場に回帰せざるを得ない。焦点は一気にドル円がどこまで円安に振れるのか?というこの一点に掛かっている。そして天王山となるのは、9月2日の米雇用統計である。

今回の雇用統計に関してはかなり低い数となる。8月は例年通常月の半分近くまで落ち込むわけで、これは夏休みシーズンのために当然の結果である。なので、コンセンサスから大きく乖離しない限り問題にはされそうにない。ただし7月雇用統計に信頼できない季節調整が織り込まているために、それを8月に再調整してくる可能性がある。コンセンサス以上であれば9月利上げが濃厚になってくる。

現在の円買いポジションの巻き返しを考えると円安に進む可能性が濃厚であり、為替敏感銘柄は週初は大きく上昇するだろう。だが、一方で史上最高値圏のダウには「利上げ」という格好の売り要因を与えたことになり、米国市場の急落もあり得る。つまり、日本市場は、為替を好感する半面、ダウの下落を嫌気するという展開になるだろう。したがって、以下のように予想せざるを得ない。

日経平均:¥16,600
ドル円:¥103.50

結局のところ、日本株の上昇には先高観が必要であって、それが政策的に、または急激な為替変動によってもたらされない限り、大きく動けないという側面は否定できない。株価が米国市場を嫌気して低調なままであるなら、またぞろ(政策変更というフォワードガイダンスを打った)日銀への期待が高まるだけなのが辛い。

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