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これ以上の日銀介入は危険な領域に突入する。
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悪戯に危機感を煽るつもりは毛頭ないが、日銀は市場に対する向き合い方を完全に誤ってると思う。株式相場を舐めているかのようだ。いまの日本でETFの買いオペ倍増(6兆円)を実行した日銀の政策が、金融政策として有効である、正解である、と考えている者など一人もいないのではないか?
ある意味では政府の緩和圧力に屈する形で、効果が無いと知りながらETF買いで株価を上げれば政府は満足だろう、という政策でお茶を濁した。前回、マイナス金利導入で株式相場はダダ下がりになったが、金融緩和で相場が崩れまくるなど、海外市場ではまず起こり得ないし、Brexitで弱った英国市場でさえ、高値を獲る勢いで上昇したというのにな。日銀は海外勢の信用を完全に失った状態と言える。
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来週から日銀は日本の株式市場に決定的なダメージを与えるだろうと俺は見る。
まず5月以降の日銀のETF買いを矢印で示した日経平均株価の日足チャートを見てみる。赤矢印は330億円~350億円の規模でETF買い。そして緑矢印は増額以降2度の707億円買いを示す。
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このチャートを見る限り、日銀のETF買いは必ずしも日経平均の上昇に寄与する、とは言い難い面がある。そしてETF買いオペは、買い上がるようなことはないというのも分かる。だが仮にこのETF買いオペが無かったとすれば、アベノミクスの期待感と金融緩和による上昇局面とのドル円との比較から、¥2,000~¥2,500は下のレベルだったと推定できる。つまり現行株価は政策的に¥2,000~¥2,500底上げされたものという見方も可能だろう。

そしてなお、8月は月曜(22日)以降の8日間で2,900億円ものETF買いが見込まれる。ドル円の推移にもよるが、¥100を割らずに維持出来ている現状からみて、また休み明けの資金動向からも、上値を追う展開になる確率がかなり高い。その結果、為替との乖離が一段と進む可能性がある。

日銀の黒田総裁は、産経新聞のインタビューに対し、次のような異例のコメントを発した。
日銀総裁:追加的緩和の可能性十分にある、
総括的検証踏まえー産経

7月の政策決定会合でETFの増額を表明するとともに、9月の政策決定会合では従来政策の総括的な見直しを行う、という異例のフォワードガイダンスを行った。
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そして、今回そのことに関して中央銀行総裁としては極めて異例の民間新聞社による個別のインタビューに応じ、改めて9月の従来政策の総括的検証につき、言及している。そして内容で、「追加緩和の可能性が十分にあること」「マイナス金利の拡大もあり得ること」とし、経済状況如何では追加緩和を躊躇わずという姿勢を改めて示した。

これは今後も日銀の追加緩和の可能性があるとともに、現行の金融緩和レベルの拡大も十分にあるとして、完全にマーケット(株・為替)を牽制した形だ。よって当然のごとくマーケットは、これ以上の円高は考え辛く、株は上昇する、という方向へ傾くだろう。つまり、株式市場に限っていえば、今後さらに日銀主導の上昇が起こりえるということだ。だが・・・

その時、はたして米国ダウが史上最高値を追う展開になっているのだろうか?人民元は下げ止まっているだろうか?仮にグリーンスパンが警告しているように、米国金利は上昇に転じると急激に金利高にかたむくのだろうか?そしてその場合、円は急激に円安への巻き戻しが起こるのだろうか?

改めて上のチャートを見ると、日銀の買いオペが行われても海外の状況次第では十分に株価は下落してしまうことが分かる。そしてザラ場中のような買い上がりは、あくまでも短期資金の誘導の側面が強く、本来下落局面において買いオペの大部分が行われていることを考えれば、海外市場が弱い時には日経平均も売られ、急落する局面ではほとんど効果は無いという事になり、米国ダウに明確な先高観がない現状では、日銀のETF買いは日本株にとっては両刃の剣だろう。そして株価の位置が高くなればなるほどに、急落時(暴落時)の下げ幅が拡大するのではないか?

そして米大統領選挙前の厳しい局面で、この日銀の政策(ETF買い)による上昇が有るとすれば、それは悲劇の前兆、仇花となるかもしれない。
 

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