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米国経済は明らかに2014年までの勢いは失われている。そして本来踊り場であるはずだった2015年も前半はFRB利上げ懸念が重石となり、後半からは原油価格の暴落突入で景気指標は悪化した。しかし2016年に入り、なんとか旺盛な個人消費で下支えられ、維持されている状況だ。しかし、4月以降、設備投資の減少が顕著になりつつあり、原油価格の反発も限定的になった。そして大きく影響を受けているのが雇用というわけだ。その雇用統計は来週末に発表される。
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(米国経済は個人消費が景気を支えている状況)

7月の雇用に関しては、事前予想は20万人前後となっていて、人口増加率からする平均値みたいです。しかし、投資という観点で観ると、アメリカは決して良い方向には向かっていないような気がする。特に貧富の格差は異常なレベルになってます。なので、雇用統計とは、言ってみればかつての米国の「奴隷制度時代の奴隷数の推移」みたいなもので、企業のご都合主義で大きく変動します。それが、端的に現れたのが5月の統計で、シェールの悲惨な状況やBREXITを懸念して企業経営者のマインドが最悪だったと思われます。

日本にいては情報が入らないですから、そこがダウを見るうえでの難しさになる。そういう意味では7月は、BREXITが決まって混乱のなか、FRB利上げが先送りとの観測が台頭してきた状態で、企業経営者がどのように考えているのか、が問われるものとなってます。ただし、大統領選で候補者が決まり、トランプにしてもヒラリーにしても、米国経済にとってはあまり好ましい候補者ではないので、その意味での失望感はあるかもしれません。

ただ、確実に言えることは米国GDPは成長鈍化し、FRBは利上げが出来ない状況に追い込まれているということです。
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このグラフを見ると米国GDPは5期連続の(前期比マイナス)で成長の鈍化がはっきりしてきました。これではとても利上げどころではなく、現在の株価の位置は「景気衰退の中での株高」となってます。

つまり、景気の状況を観察する限り、7月の雇用統計は10~15万人増と考えるのが適当です。もちろん、ブレの大きな統計なので、不透明感はいつものことですが、予想値になれば、米国株も当然のことながら水準訂正に向かうはずです。
その意味で来週末の米雇用統計は米国経済を見る上で極めて重要な位置付けになってきました。仮にこれが悪化すれば、一気に調整ムードに突入です。
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(良いはずの7月が悪化すると8,9月が弱いのは前提なので雇用統計ショックとなりかねない)

さて日銀の政策発表を受けて日本市場は、週末の時点で¥16,569で引けたが、夜間になってドル円は¥102.09まで円高となり、日経平均先物は¥16,310まで売りこまれた。日銀のETF買い入れ増額が、少なくとも海外勢の失望を買ったとこは明らかだ。株価が上昇したところで、円高が進めば海外勢にとっては利益がでないどころか損失となってしまう。ゆえに、円高が政策的に抑えられないのなら、株は売り急ぐことになる。この状況で米雇用統計が悪化すれば、ドル円はあっけなく¥100を切るだろう。
reutersmedia

日銀はある種の「フォワードガイダンス」予想通り導入してきた。次回の政策決定会合で従来の金融緩和策を検証するというもの。そして市場に対して様々な憶測、思惑を生じさせるという「手法」である。次回会合で日銀は従来政策を見直し、大きく方向転換するのではないか、という思惑がこの週末には早くも取りざたされている。しかし、中央銀行が従来政策を否定し、突如方向転換することなど、有り得ない。それをしたら中央銀行は一気に市場の信認を失うだろう。となれば、2%の物価上昇を実現できる有効な金融緩和を模索するのだろう。その思惑が、日本市場を支えることになるなら、日銀の作戦は成功ということになる。

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