なぜ世界中の市場は、ギリシャ危機(デフォルト&EURO離脱)を織り込もうとしないのか?

これが不思議でならないわけよ。もしもギリシャがデフォルトしたらどうなるか?なんていうシュミレーションは各国で様々に行われているらしいが、その影響というのは、事前に正確に測れるものなのか?

あのサブプライム危機の時、危機と言われながらも、住宅モーゲージ専門の金融機関が破綻したり、中堅の投資銀行が破綻したりしてもなお、株式市場は調整程度の動きで、一向に危機を織り込もうとはしていなかった。最初に危機と言われ始めたのは2007年の初夏だった。盛夏になる頃には、かなり危険な状況が分かってきたが、株式市場はなお上値を追い続けた。そして翌2008年春に金融機関の破綻が相次いでも、香港でサブプライム債券の大量処分が出て流動性を失ってもなお、株式は平然と取り引きされていた。本格的に市場がパニックに陥るのは、リーマンブラザーズが破綻した秋からだった。

債券の流動性が失われたら、金融機関はたちまち資金繰りに窮するわけだし、債券劣化は時間とともに進行するわけで、現場に居れば状況を把握するのは簡単だろう。今回ギリシャ国債の償還が出来ずに、または他の債務がデフォルトすると、どれだけのデリバティブ債券の流動性が失われ、その結果金融機関がどれほどの損失を出すのかは、時系列を無視しては語れないわけで。それはつまり、市場の状況次第で損失が流動的であるということだろう。ギリシャがデフォルトするということは、つまりギリシャのEURO建ての全ての負債がデフォルトするということだ。ドラクマを導入しようが何しようが、守られるのはEUROそのものであって、だからこそ、ギリシャ国内のEURO預金はすべて国外へ逃避するだろうし、そうなるとギリシャには何も残らない可能性が高い。

そして何より怖いのは南欧諸国の国債金利が暴騰することだ。スペイン、ポルトガル、イタリアあたりは、たちまち財政苦境に陥るに違いない。国債を償還するために倍の国債を発行する事態・・・。ほとんど破綻にちかい状況になる。

ギリシャはもちろんだが、欧州経済そのものが「パニック状態」だろうに。

毎日何事もないかのように、取引される株式市場を見ていると、マジ、違和感を禁じ得ない。
ウォールストリート(映画)じゃないけれど、日々莫大なマネーが市場を駆け巡っているわけで・・・
運用者は恐怖を感じないのだろうか?

俺の素朴な疑問なんだが・・・・
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