日本の癌
ちょっとあまりに腹が立ったので、書くけれど・・・舌禍大好きの麻生財務大臣が、都議選で自民党新人候補の応援演説をした際に小池都知事が過労休養した件に関して、「自分で蒔いた種でしょうがない」と発言したことが、またまた物議を醸している。
ネットでは結構な騒ぎになってるけれど、議員でこれに噛みついたのが立民の蓮舫参議院議員。「政治家以前に人としてどうなんでしょう。あり得ない」と(多分ツイッター?)なじったのだろう。蓮舫が言うか?みたいな部分も含めて、当人は歯牙にもかけないだろうけど。
麻生大臣と言えば、徳川時代の筑後三池藩藩主の立花の家柄で、高祖父、つまりは祖父の吉田茂の祖父が大久保利通という家系で、安倍晋三や宮澤喜一とも遠緑にあたる。そして麻生財閥(?)の御曹司で麻生セメントの社長でもある。しかも兄弟の信子は寛仁親王の妃であり皇族だ。さらに奥様は鈴木善幸(元総理)の三女という、日本版エスタブリッシュの頂点のような人だよね。
要するに、個人の才覚や能力はいざ知らず、生まれついての御曹司で、プライドは日本一高いと言ってもいい人。今の日本があるのはこの家系のお陰ということを信じて疑わない人で、「上から目線」で当たり前と思っている人。
そういう人だから、周囲の政治家は逆らったりしないし、何を発言しても「麻生さんだから」で済ませてしまう。財務省の不祥事も「大したことない」で一蹴してしまうし、平気で吉田茂の真似をしてギャングファッションでサミットにも出てゆく。
だから蓮舫議員以外に批判する政治家もいないだろうしね。
だが、この人はそれだけの人なんだろうと俺は思う。要するに水戸黄門の印籠みたいなもので、それ自体に大した価値はないけれど、権威の象徴のような感じで、長く武家社会が続いた日本人はことのほか権威に弱いからね。ははーーーっ!となっちゃう。
麻生太郎はこの家系の象徴として見られるから、この人自体に大した意味もないのに日本人は問答無用で頭を垂れる、みたいな感覚があって、子供の時からそうした環境で育ってるから、麻生本人もその気になって今に至ってる。
けれど俺が腹立つのは、麻生の上から目線の発言ではなくて、副総理・財務大臣という現在の地位に長くとどまっていることなんだよね。総理時代から今に至るまですでに10年近くも日本の要職に「印籠」が就任しているという事実なのよ。印籠は象徴ではあっても唯の薬箱だからね。
何もできない、見せかけの経済通が、日本の経済を束ねているわけで・・・。とにかくそういうことを、能力があるのならいざ知らず、いつまでも続けていたのでは、日本経済は良くならないし、日本人の生活は、江戸時代の領民の扱い以上にはならないだろうしね。
今の日本にとって、こんな存在はいらないのよ。今の日本の政治家のなかで、麻生太郎と山口那津男は、ほんと、救いようがない。